監督

チン・モヨン

キャスト

チョ・ビョンマン

カン・ゲヨル

あらすじ

韓国の田舎町に暮らす98歳と89歳の老夫婦

日々恋人のように仲睦まじく暮らしていたオシドリ夫婦だが

老いが次第に夫の体をむしばんでいく

一組の老夫婦を追った真実のドキュメンタリー

 

ということで今月まったく観る予定なかったんですけど

そもそもドキュメンタリー結構苦手

なんだか時間が空いた時にちょうどやってたので行ってみましたが

｡：ﾟ(｡ﾉω＼｡)ﾟ･｡こうなりました

今年もそこそこ映画を観てるわけなんですけど

辛すぎて片目かくして観てたのは初めてかもしれません

まぁ結局観るんやから両目で観たらええやんて言えば身も蓋もありませんが

 

さらっと結末までのストーリーを説明すると

韓国の片田舎に暮らす老夫婦

近所に薪を切りに行ったり、歌ったり、雪合戦とか水遊びとか

もぅ新婚ほやほやか付き合いたてかと思うくらいのラブラブ生活を送ってたわけなんですが

 

こんな感じで踊りだしたりもするわけです。

徐々におじいさんの体調が悪くなって見る見るうちに痩せていって

子供たち6人とその家族たちやらがお見舞いやら

集まったりして元気つけようとしてもやはり年には勝てず

おじいさんが亡くなってしまっておばあさんがお墓の前で

ワンワン泣きながら心からの愛の言葉を告げて終わるという

なんともあらすじだけ見たら地獄のような映画

 

でもほんとに心をつかまれました

何がいいってやっぱりこの夫婦のキャラクターがいい

いつまでもいたずらっ子でかわいいおじいちゃん

しっかりものだけど甘えん坊のおばあちゃん

二人のやり取りを観てるともうほんとにほっこりする

ほんとに付き合いたてみたいにらぶらぶしてて超かわいい

おじいさんがおいしそうな顔して食べてくれるのがうれしい

 

もう結婚76年をむかえてもそんなことが言える

そんな気持ちになれる関係性

僕なんかにはまだまだ理解しきることのできない深すぎる愛の形

夫婦の理想形

 

ほんと12人子供たちがいたけど

6人は早くに亡くしてしまった

あの時はパジャマを買ってあげることもできなかったので

どちらかが先に逝ってしまったら子供たちにパジャマを届けよう

そんなシーンに涙がちょちょぎれるし

そんな悲しい過去を全く感じさせない二人に強さを感じる

 

食事シーンやったり歌うシーンがなかなか多用されてるんですけど

まぁ後々の展開がなんとなくわかるから

ここですでにつらかったりする

 

そんでなんとオープニングはラストシーンからはじまりまえる

ラストはワンワン泣きながら

『世界で一番あなたが好きなんだよ』と叫ぶおばあさんやけど

そのお墓の前でバンバン地面をたたいてるおばあさんのカットから始まる

もうこれがすごくやばい

 

オープニングとラストカット

いろいろ観てきた後の感じ方の違い

もうラストなんてほんとにほんとに前が観えません

めちゃくちゃ泣く

 

ただ一組の人より長く生きている人たちの結婚生活

行ってみればそれだけなんですけど

そこにはほんとに素敵な物語がある

 

ただ辛いだけのような話に思えるかもしれないけど

人が人を思う気持ちの大切さ

辛い過去、辛い経験を乗り越えていく強さ

人が生きているということの尊さ

普段生活していくうえで限りなく大切なもの

そんなものがすべてつまった辛くて悲しいけど心温まるストーリー

 

ＣＨＥＳＴ　姫路

麻生　侑佑