兵庫県 姫路市 (神戸市) の美容師 chestの麻生こと明石のおすぎの時たま映画ネタバレブログ
年間劇場で200本以上映画を観たい映画美容師のブログ 自称『明石のおすぎ』
納得の主演女優賞~アリスのままで~
本年度アカデミー主演女優賞受賞!
アリスのままで
監督
リチャード・グラツァー
ウォッシュ・ウエストモアランド
出演
ジュリアン・ムーア
クリステン・スチュワート
アレック・ボールドウィン
あらすじ
言語学者として大学教授をつとめるアリス
仕事に人生の大半を捧げてきた彼女
しかしある日
単語が思い出せなくなり
ランニング中にキャンパスで迷い
医師から若年性アルツハイマーの診断をうけてしまう
自分が自分でなくなっていく中
彼女は何を感じるのか
同名のベストセラー小説を映画化し
ジュリアン・ムーアがアカデミー主演女優賞に輝いた感動作
総評65点
まずはじめに言っておきます。
この映画…
別に主人公がどーやってよくなっていくのか?
みたいなハッピーな展開
ございません。
良い展開とか全く期待してなかったので
別によかったんですけども
ただただアルツハイマーに苦しむ彼女と
彼女に必死に寄り添おうとする家族の姿がかかれていきます。
原作は読んでません。
自分が自分でなくなっていく。
モノを忘れ
言葉を忘れ
仕事を忘れ
場所を忘れ
することを忘れ
家族を忘れ
自分が自分でなくなっていることも忘れていく
忘却の物語。
『アリスのままで』生きていくタメに何をするのかではなく
『アリスのままで』生きている間に何をするのか
そんなお話。
良かったことは良かったんですが
家族と主人公を美化しすぎてる気がしなくもなくてなんだかなぁって感じでした。
主人公が自分を失っていくことに関しては
かなりリアルに
すごく鮮烈にかかれてたのに
果たして自分の親がこうなったときに
はたしてここまで親切に寄り添えてばかりなんだろうか?
と思いました。
そこにもう少しリアリズムが欲しかったような。
物語の筋としては普通でした。
でもなにより
ジュリアン・ムーアがすごすぎる。うますぎる。
一つの作品の中で
いったい何人のアリスを演じてたのか分かりません。
徐々に徐々にアリスでなくなっていくアリスを
見事に演じ分けていました。
うますぎる。
納得のアカデミー主演女優賞。
ストーリーとかではなくて
完全にジュリアン・ムーアに泣かされました。
アルツハイマー患者介護の会でしたスピーチ
『苦しんでいるのではありません。闘っているのです』
日々なくなっていく記憶の中で
闘う彼女の姿がすごくよかった。
あと
あれだけ自分の人生を歩もうとしていた末娘のリディアが
結局最後は母と生きることを選ぶのもよかった。
感動はします。
でもやっぱり美談化しすぎじゃないでしょうか?
でも感動はします。